「本当に必要なのか?負担の重い終身保険」



なお、ここで言う「終身保険」とは、終身医療保険のことではありません。
死亡に備える終身保険のことです。わりとよく終身医療保険と終身保険をごっ
ちゃに理解している方がいますので、注意してください。

保険の見直しがさかんに行われるようになりましたが、その中で終身保険の割
合を極端に高めてしまう方がいます。

確かに、一生涯の死亡保障があれば安心なような気がしますが、保険料の負担
と必要保障額のバランスが崩れるなどの問題点も。

保険は「なるべく安い保険料で、必要なだけの保障を確保する」ことが基本。
ただ安心できるという理由で、一生涯の保障や貯蓄性を求めていると・・

それでは、早速はじめましょう!


日本でもっとも普及している保険とは?

日本でもっとも普及している保険は「定期付き終身保険」という保険です。
この保険は、一生涯保障が続く「終身保険」に、一定期間の保障を厚くする
「定期特約」を付加した保険です。

たいていの「定期付き終身保険」は、一生涯の保障部分である「終身保険」は
少なく、一定期間(ほとんどが10年)の保障である「定期特約」で高額の死亡
保障を上乗せしている形がほとんどです。

「定期付き終身保険」の問題点

これは別に悪いことではないのですが、問題は「定期特約」部分も一生涯の保
障だと思っている契約者が多いことです。

例えば、本体の終身保険が300万円に、10年満期定期特約が3,700万円付加され
ている「定期付き終身保険」の場合、一生涯の保障は300万円ですが、4,000万
円の保障が一生涯続くと勘違いしている方が意外に多いのです。

外資系保険会社の戦略(?)

昨今の保険の見直しブームの中、このことを知った契約者が「定期付き終身保
険」を解約して、1,000万円から2,000万円の高額な「終身保険」に乗り換える
ケースが目立ってきました。

主に外資系の保険会社の方などが、国内生保の契約をひっくり返して契約を獲
得するため(?)に、このような売り方をしていますね。「あなたの保険の大部
分は、掛け捨てです。掛け捨てはもったいないですよ」と。

終身保険、人気のヒミツ

さて、ここで終身保険の人気(?)のヒミツを考えてみましょう。
終身保険が人気を集めるポイントは、次の3点です。

(1)貯蓄性がある
(2)保険料がずっと変わらない
(3)保障が一生続く

この特徴を見ると、日本人に人気の出そうな保障内容だと思えますね。

終身保険の問題点

終身保険のメリットを考えると、死亡保障が一生涯続くのなら安心だと思って
しまいますが、果たして本当に一生涯の死亡保障は必要なのでしょうか?

それに、忘れてはいけないのは終身保険の保険料の高さ。貯蓄性のある終身保
険は、定期保険に比べてかなり保険料が高くなっています。

終身の死亡保障は本当に必要?

よ〜く考えてみると・・
一生涯の死亡保障が必要な方って、どれくらいいるのでしょうか。そもそも死
亡保障とは、世帯主に万一のことがあった場合、遺族が困らないように生活費
を残すことが主な目的ですね。

もし、もし60歳を過ぎて亡くなるなら、それまで貯めた貯金や公的年金などが
ありますし、場合によっては子供からの援助もあるでしょうし、それほど高額
な死亡保障は必要なくなるわけです。

そう考えると、無理して高い保険料を払い、高額な保障を持つ終身保険に加入
する必要はありませんね。安く必要な期間の保障を確保したいなら、定期保険
を使った方がずっと合理的です。

保険商品は利回りが悪い

そもそも、保険に貯蓄性があるといっても、銀行や証券会社に預けておいた方
が利回りがいいということを忘れないようにしてください。保険商品は、保障
機能が付いてる分、他の金融商品よりも利回りが悪いのです。

確かに、バブルの頃の養老保険などは利回りもよく、とっても良い保険商品で
した。でも、予定利率の低い今は保険でお金を貯めることは考えない方が無難。
保険は保障と割り切れば、保険料は大きく節約できるんです。

相続対策には役立ちます

ただし、高額な終身保険がとっても役立つ場合があります。それは、相続税対
策に生命保険を使う場合。相続税対策については今回は触れませんが、一般の
ご家庭の場合は特に考えなくても大丈夫です。

また、絶対に掛け捨て保険は嫌だという方や、自分の葬式代は終身保険で確保
したいという方の場合でも、終身保険は300万円から500万円ほどまでにしてお
いた方がいいでしょう。

今回のまとめ
終身保険はあなたにとって本当に必要ですか?一生涯の保障は、実はそれほど
必要ありません。自分の葬式代くらいは確保しておきたいという方でも、保障
額はなるべく小額に抑えた方が保険料の負担は軽くなります。

私は、保険は定期保険などの掛け捨て型をおすすめします。保険料は安く抑え、
浮いた保険料はもっと有意義なことに使ってください。

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