「掛け捨て保険はもったいないという大ウソ」
日本ではなぜか掛け捨て保険が嫌われます。「お金を払っているのに、1円も
戻ってこないんじゃもったいない」ということなのでしょう。
でも、保険とは本来そういうものです。「保険は保障を買うもの」ですから、
貯蓄でなく出費なんですね。ひとことで言えば、安心料。
というわけで、今回の内容は"掛け捨て保険嫌い"の方に特に読んでいただきた
い内容となっています。
といっても、貯蓄性のある保険は今すぐ解約して、掛け捨ての保険に替えるべ
し!なんて言わないので安心してくださいね。
それでは早速はじめましょう!
■保険の見直しのススメ
不景気が長引いています。こんなときは、家計のムダは少しでもなくしたいも
のですよね。ところが、食費や光熱費は見直しても月1万円くらい。しかも、
気を緩めると元に戻ってしまいますね。
そこで、"保険を見直す"という選択肢がクローズアップされます。
毎月数万円も払っている保険を見直せば、節約効果は絶大。あなたが年間で払
っている保険料が半額になったら、いくら節約できますか?
■具体的な保険料節約方法
では、具体的にどんな風に保険を見直しをすればいいのでしょうか?
保険料を節約するための見直しで有効なものは、次の二つの方法です。
(1)保険から無駄な保障をなくす
(2)貯蓄性のある保険から、掛け捨ての保険に替える
このうち(1)は余分な特約を解約したり保障額を減額することになりますが
この方法はその方の事情やニーズによってどの特約を解約していいのか違いま
す。なので、今回は(2)の掛け捨て保険の有効活用についてお話します。
■日本人は掛け捨て保険がキライ?
冒頭でもお話しましたが、日本では掛け捨て保険は人気がないですね。特に、
中高年の世代の方は、保険にお金を使うと、返ってこないともったいないと
感じているようです。(私が保険相談の中で感じたことですが)
いろいろな保険会社が「この保険は掛け捨てではないんです」という言葉を売
り文句にしていたりしますが、それだけ貯蓄性があるというのは多くの人にと
って魅力があるのでしょう。
■保険のキホン
保険の基本は、掛け捨て型です。貯蓄性のある保険は、この掛け捨て保険に貯
金機能をくっつけたものです。もちろん、貯蓄機能が付いているものは、掛け
捨て保険よりも保険料の負担が重くなります。
つまり、掛け捨て保険より重くした分の保険料を、保険会社が預かってくれる
のが、貯蓄性のある保険ということになります。
カンタンに言い換えると、「普通より多くお金を払ってくれれば、あなたに変
わってそのお金を貯めておいてあげるよ」というわけです。だったら、自分で
貯めても同じことですよね。
■それでも現金を保険に替えますか
保険会社でお金を貯めるより、銀行や証券でお金を貯めた方が利回りがいい、
ということは以前にもお話しました。何も保険会社に任せなくても、自分の手
元に現金として置いておけばいいのではないでしょうか。
貯蓄性のある保険にたくさんのお金を払うより、掛け捨ての安い保険に入って
浮いた保険料を貯金した方がいいのではないかな、と思うのです。もっとも、
この問題は人によって考え方が違いますので一概には言えませんが。
■保障はタダでは買えない
とにかく、保険料を安くしたいのなら、掛け捨て保険が有利です。貯蓄性のあ
る保険をメインに加入している方なら、保険料半額も十分考えられます。
もしあなたが「掛け捨て保険はもったいない」という認識を持っているのなら、
それは誤解だと思ってください。貯蓄性がある保険でも、わかりにくいだけで
保障にお金が使われています。なぜなら、保障はタダで買えないからです。
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